1901年、エーゲ海 アンティキティラの沈没船のなかから発見された「アンティキティラ島の機械」。紀元前2世紀ごろにつくられたというこの天文計算機は、古代ギリシアの太陽、月、惑星などの周期を示すもので、古代オリンピックの開催日を示すダイヤルさえも備えられていたという。
33×18センチのケースに収められた機械のパーツで発見されたものは、小さいものもふくめてわずか82個のみ。近年、X線スキャナーにより、肉眼では見えない無数の輪列や、古代ギリシア文字の銘文が隠れていたことも判明している。“最古のコンピュータ”ともいわれ、古代の学者や技術者の能力の高さを今に知ることができる貴重な遺物だ。
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