関口陽介さんは、腕時計ブランド「クリストフ・クラーレ」で複雑時計を組み立てる時計師として活躍している。驚くことに彼の時計作りの知識はすべて独学。「永遠に生き続ける価値のある逸品を作りたい」という信念とともにスイスで時計作りを続ける関口氏は、どんな道を歩んできたのだろうか。
きっかけは、友達から譲り受けた掛け時計 関口さんが時計と出会ったのは高校生のとき。ある日、友達の祖父が所有していたという古い掛け時計を譲り受けることになった。とにかく古い物に興味をもっていた関口さんは、掛け時計の機械部分を見た瞬間「直してみたい」とおもった。その日から、関口さんの腕時計への探求の旅は、はじまる。腕時計に関する知識は、ほとんど書籍から得ることができたが、続けていくうちに時計作りに重要なことは、実践にあると覚る。それからは、古く壊れた時計を手に入れては、次々に直していった。
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