ドイツ空軍パイロット時代の経験を生かした時計作りで、自身が創業したジンを一躍有名時計メーカーにまで押し上げたヘルムート・ジン氏。現在はジン時代にクロノグラフの製造で協力関係にあった老舗時計メーカー、ギナーンのオーナーとしてパイロットウォッチを中心に腕時計の製作活動にいそしんでいる。
そんな、ヘルムート・ジン氏が100歳を迎えてから最初に手掛けたモデルが、今年同社より発売された「40.50-04W」だ。クロノグラフとしては時、分の積算計があるだけの簡素なデザインだが、どちらの積算計も黒の文字盤に対して白カウンターとなっており、視認性は抜群だ。時間計測に特化したデザインは、“業務用パイロットウォッチ”を標榜するギナーンらしい。
また、ムーブメントはETAの7750をベースにしたものだが、競技パイロット用に重力加速度への耐性が強くなる改良が施されるなど、パイロットウォッチとしての特殊かつ過酷な使用環境にも耐えうる信頼性を兼ね備えている。
なお、余談にはなるが、カレンダーの曜日表示は英語ではなくドイツ語表記だ。こういった細かいところでもギナーンのドイツ時計らしさを楽しむことができる。 |