ムーブメントは手巻きで、ケースの直径は41mm、ケース素材はSSと今後、18Kゴールドが追加される予定。ライカが想定する年産は1000本で、予定価格はベーシックなL1で10000ユーロ以下。また、来年はアラーム機構を搭載したモデルを追加するとのこと。初年度はシンガポール、東京、ニューヨークのライカブティックで販売するが、来年以降は販路を拡大するほか、カメラ同様、パーソナライゼーションサービスの導入も検討中だ。
社主のカウフマン氏は長年ライカ名で時計を作ることを希望していたが、本格的にプロジェクトが始まったのは3年前とのこと。オーデマ ピゲ出身のディレクターが加わり、レーマンとのコネクションが強化された結果、「ミヨタやセリタ入りではない自社製ムーブメント入りの時計」(アンドレアス・カウフマン博士)を製作できるようになったという。なおレーマンは、時計だけでなく高品質なCNC旋盤を製作しており、ライカでも多数採用している。そういった繋がりもあって、今回はレーマンの協力を得たとのことだ。
カウフマン氏が「スーパーコピー時計N級のほとんどはメイド・イン・ジャーマニー。シュヴァルツヴァルト地方にある時計産業の伝統を復活させたかった」と語る通り、風防以外はすべてドイツ製。部品などはレーマンなどのシュヴァルツヴァルト地方のサプライヤーから提供されるが、最終的な組み立てはウェッツラーに設けられた工房「エルンスト・ライツ・ヴェルクシュタッテン」で行われる。
この時計の面白さは、触って楽しめる点にある。リュウズをプッシュすると巻き上げの連結が切れて針合わせが可能になるが、連結のオン/オフには、凝った形状のコラムホイールを使っている。そのため、リュウズを押した時の感触には適度な"タメ"があり、感触は大変良好である。また、初作にもかかわらず、リュウズを回した際や、日付を早送りするプッシュボタンの感触も、同じく良好だ。こういった優れた感触は、カメラファンだけでなく、既存の時計愛好家にも歓迎されるのではないか。
プロトタイプのため、まだディテールは詰まっていない(例えば針のダイヤモンドカット仕上げが甘いため、表面にわずかな揺らぎが見える)が、製品版では手直しするとのこと。仮にディテールが修正されたら、時計の魅力は一層増すはずだ。ライカらしい触る楽しさに満ちた、新しい時計コレクション、L。その詳細は、8月3日売りの『クロノス日本版9月号』で紹介する予定だ。 |